今夜、どこで寝る

旅と踊りと酒

「私は自分が好き」と言ってたら彼女にフラれた話

付き合ってる彼女に「自分に自信がある人ってなんか、無理、気持ち悪い」と言われたことはありますか?私はある。


言われた瞬間、頭の上に?????が乱舞した。え、どういうこと?気持ち悪いの?私がですか?なにゆえ?疑問であると同時に、胸がざわざわした。言いようのない不安のような気持ちが心を暗く覆った。

要約するとこういうことだった。あなたは自分に自信がありすぎる。自分のこと可愛いと思ってるでしょ?自分のことスタイルいいと思ってるでしょ?そういう感じが嫌だ。そういう人はモテるからすぐ他の人に乗り換えるに決まってる。プライドも高そうだ。だからなんか無理。そういうのやめて。
2回くらい聞き直したけど意味がわからなかった。気持ち悪いって言われたところで思考が停止した。

それからしばらくたって彼女とは別れ、今思い返すと、私は自己肯定感が溢れすぎていて、それとは対照的に彼女は自己肯定感がむちゃくちゃ低かったようだ。
彼女の自己肯定感が低かった理由はいろいろありすぎて書ききれないけど、だからと言って彼女がその自己肯定感の低さに比例した人間ではなかったことが、私にとっては驚きだった。つまり、すごく可愛かったし、すごくモテてた。スタイルも良かった。男女問わず告白されまくっていたし、恋人が途切れたことのないタイプの人だった。休みの日は友達とラウンドワンとか行ってた。


一方私は、仕事中こそ派手な見た目ではあったが、どちらかというと普段は地味で、人付き合いもあまり得意ではなく、彼女とは正反対のタイプだった。休みの日は家で静かに映画を見るか、落ち着くお店でゆっくりお酒を飲みたいなーという感じ。それに、その頃はまだ「ポールダンサーである自分」に負い目を感じていた。
ポールダンスは楽しい、まだまだやりたいことがたくさんある、でも時々不安になる。このままでいいのかな?この仕事いつまでやれんのかな?
それでも私は私だ。やれることをやりきろう。自分の体に気に入らないところもまだまだたくさんあるけど、良いところもある。全部ひっくるめて私なんだから、好きも嫌いもあるけど、今持ってるもので生きていこう。
こんな風に揺らいでいた時だった。

「私は私だよ。良いところばっかりじゃないし、自分で自分を嫌だって思う時もある。自信があることばかりじゃないよ。でも、私は私でしかないから、私は自分が好きだよ。それは自分に自信があるってこととはまた違うと思う。」
このようなことを言ったら、彼女は不機嫌になり、私が風呂に入っている間に部屋を出ていった。どうすればいいかさっぱりわからなかった。

今もぼんやり考える。あのとき何を言ったら正解だったんだろう?
自分に嘘をついて、自己肯定感が低い自分を演じればよかったのか?でも、そもそも、生まれついてからずっと自己肯定感が高かったわけじゃない。ドン底スタートから少しだけ持ち直して、またドン底に突き落とされ、あるとき奇跡のV字回復を遂げた。そこから多少の上下を繰り返して、今ここにいる。
どうでもいい嘘は100こでもつけるのに、自分の気持ちにだけはどうしても嘘がつけない。私は私が好きだ。ここまで生き抜いてきた自分が好きだ。そんな自分を大事にして自分が楽しい方向に生きていきたい。
だから今も、彼女の気持ちがわからない。でもその時、私が彼女を大好きだったことは本当だ。それはいつまでも変わりようのない事実。
元気にしてるといいな。

おわり。