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今夜、どこで寝る

旅と踊りと酒

さよなら社交辞令

いつからだろう、社交辞令を言わなくなったのは。
思い出しながら書いてみましょう。

水商売をやっていると、たとえ相手にどんなに興味がなくとも
「また会いたいです」
「あなたに興味があります」
「あなたのことを素敵だと思っています」
って言葉に出して言わなきゃいけないし、態度に表さなきゃいけないんですよね。
なぜならそうして相手をその気にさせてお店に来させるのが仕事だからです。

自分の気持ちに嘘がつけない、ついた嘘が即顔に出るタイプの人間である私はこの嘘をついてまでする「営業行為」が非常に苦手です。
なので基本的に、本当にこの人と話してて楽しいなあ、とかいい人だなあ、と思った人にしか営業ができません。飲み屋のお姉ちゃんとしてはあまりよろしくないと思われます。
自分の好き嫌いに関わらず、どんなお客様にも同じように営業できるのが多分良いホステスだと思います。多分ね。
それでも仕事なのである程度の社交辞令は必要なわけです。
一時の夢を見ていただくために。
なので嘘をつかずに、自分が本当に思ったその人の良いところをお伝えするようにしています。
それが自分の精神衛生上、一番良いやり方です。
思ってもないことは言えないしそれを言うことは、その一瞬は良くても、積み重なっていったときにとてつもなく苦しくなるからです。

そもそも
「思ってもないことを言う」
ってめちゃめちゃストレスじゃないですか?
自分の考えている本当のことが言えない、言ってはいけない、って本当にしんどいです。
仕事上で思ってもないことを言わなきゃいけない状況が多すぎるため、私はプライベートのお付き合いではそういうことはしたくないし、そういうことをしなくてもいい素晴らしい友人たちと楽しい時間を過ごしています。
「思ってもないこと」を言わなきゃ続けられないような人間関係は、私にも相手にも、時間や気持ちの無駄だと思うから。
社交辞令で「また会おう」とか「楽しかった」と言わなきゃいけないような相手と過ごすより、自分も相手も本当に心の底から楽しいと思える相手と遊んだほうがいいと思う。

上っ面だけの人間関係に疲れ果てて、それでも承認欲求を満たさんがために「友人」たちと遊びに行き、ことあるごとにその人たちの愚痴を言っていた知人がいましたが、ただただ苦しそうだなと思って見ていました。
そうはなりたくないし、多分どう転んでもそうはならない。
自分が本当に会いたいと思った人としか会いたくないし、そう思えなかったらまた遊ぼうねなんて社交辞令でも言わない。
そうすることは冷たいんじゃなくて、相手にとっても自分にとっても限りあるリソースの有効活用なのではないかなと考えている。
どうでもいい人に時間を割いていたら、自分自身、そして本当に大切な人に使う時間がなくなってしまうと思うから。

愛してる人に愛してると言い、どうでもいい人には何も言わなくていいと思います。
自分を愛してくれる人を大切にして、そうじゃない人にはさよならする。
私は私のことを愛してくれる友人達を愛してるし大切にしているし、彼・彼女らに何度でも会うために今日を生きていくよ。
おわり。