今夜、どこで寝る

旅と踊りと酒

少しずつ知りたい

100万人くらいの人が知っている真実をめちゃめちゃ遅れて知るとすごく得したような気持ちになる。例えばBluetoothデバイス。

 

f:id:dokodeneru:20170613125354j:image

 

先日ついにBluetoothイヤフォンつーものを買って初めて使ったんですけど、なにこれめちゃくちゃ便利じゃないですか。やばいですよ。
みんなこんな便利なもの使って生きてるの?
だってイヤフォンジャックにいちいち刺さなくていいんですよ。
ピッて接続して再生したらもう音楽が聞こえてくるんですよ。
iPhoneと物理的に繋がってるわけじゃないから絡まったりとか抜けちゃう心配もしなくていいし。
しかも、私が買ったやつ、イヤフォンの部分が磁石になってて使わないときはくっついてネックレスになるの。
なんだよそれ。考えたやつ天才かよ。尋常じゃないよ。
便利すぎるし「ネックレスになったBluetoothイヤフォンを首につけてる」って状況が死ぬほどおしゃれ。すごい。

 

f:id:dokodeneru:20170613124924j:image

 

ここ数日は船旅をしていたのだけれど、船に乗りながらBluetoothイヤフォンで音楽を聞く私…プライスレス…うおおお…と船上で唸っていた。
名状しがたき快感。宇宙的なラブ。
この記事もiPad miniとBluetoothキーボードで書いてるんですけど、もうこれパソコンいらないよね…

明らかにMacBookを開く頻度が減っている。
実際ブログを更新するときはiOSの付属アプリ「メモ」で書いた文章をMacBook側で同期して、画像入れたりするのでまあパソコンも使うけど…。
しかし、書き物だけだったらiPad miniで十分、むしろこっちがいい。軽いし。
あとエアドロップも便利だよね…Bluetoothで画像や動画を簡単に送れる機能…。
結局のところBluetoothってなにかよくわかってないけどとにかくすごい。
圧倒的感謝である。

 

物理的に地に足のつかない、浮世離れな生活をしているせいか世間の流行や最先端の技術を知ることが人よりツーテンポほど遅れる。
だいたい親切な誰かが、ロストテクノロジーを使い続ける私に最新の情報を教えてくれることで地道にアップデートしている。
不便はないし、そうやって「遅れて知ること」が結構楽しい。
私の知らない便利なもの、素晴らしいものがまだまだこの世にはたくさんあるんだ!と、感激してしまう。
知らぬ間に世間は日々進歩し、未知の技術やガジェットや本が清涼な泉の水のようにこんこんと湧き出でてくることにわくわくする。
一生死ぬまで、新しいものや不思議なものにわくわくし続けられるって、最高だな、と思う。世界中の新しいものを生み出してくれているみなさま、どうもありがとう。

 

たくさんのことを一気に知るのは、勿体無いと思ってしまうし、すこしずつ知っていきたい。自分のペースで。
多分どんなにがんばってもこの世の中の全てを把握することはできないし、だからこそ面白い。限りのあることがいい。
命ある限り、ひとつでもいったことのない場所へ行くし、会いたいと思う人に会いに行く。会える時に会わないと、急にいなくなってしまうから。
全部なんて知らなくていい、ちょっとずつ、気になるところから知っていきたい。

 

今私は恋をして浮かれている。
もっともっと若く無鉄砲で不安を抱えていた頃は、相手の全てを知り尽くさないと気が済まなかった。全部見せてほしかったし、秘密なんて持たないでほしいと思っていた。
自分の知らないことがあるなんて耐えられなかった。
何もかもさらけ出し、降伏してほしいと思っていた。
そうすることでしか相手を計り知れないと思い込んでいたし、心の深いところを掴んで離さないようにしなければ、そうしないと相手はいつか私から離れていってしまう。
置いていかれてしまう恐怖に囚われていた。

 

月日や海や空が私を大幅にアップデートした結果、そのような傾向はすっかり薄れてしまった。幸か不幸か。
今、好きな人がいて連絡をとりあっているけど、必要以上に聞いたり、何かを教えてほしいと思わなくなった。
今何をしているかな、とかは思うけど、そんなことよりなにより、会って話すときの密度を大切にしたい。
対峙している瞬間が何より尊くて、送ったり送られたりするメールが嬉しい。
声が聞きたいだけの1分半の電話もいい。
出身校も、仕事も、趣味も特技も好きな食べ物も好きになるときは関係ない。
そういうのを聞くことはただ見つめ合うための材料に過ぎない。
だから、次に会う時まで、何も聞かない。
ちょっとずつ知っていきたい。知らないことがたくさんあってもいい。
私の知らないあなたがまだまだたくさんいることが、すごく嬉しい。
おわり。