毎度毎度お久しぶりになってしまっております。
お元気にしていらっしゃいましたか?
私はぼちぼちです。
10代の頃はよく(紙の)ノートやブログに「両性具有になりたい」「なめくじになりたい」としきりに書いていたものです。ジェンダーロールに辟易していたんでしょうね。少しは性別違和もあったかもしれない。
自分のことが何もわからないままに生きるには、10代は世の中から受け取るものが多すぎるでしょう。私以外のすべての人が「自分とはこういう人間で、これが好きで、これが嫌いだ」ということを理解しているように見えていたよ。
でも私には何もわからなかった。私自身を、ボロボロにされていたから。
30年以上生きてやっと、やっと自分が何が好きで何が嫌いで、こういうことは無理なんですという大まかな説明書が見えてきた感じ。みんなこんなに便利なものを手に持って歩いてたの?ずるいなあという感想。
真っ暗な闇の中を、ずっと遠くに見えるちいさな光だけを頼りに生きてきたみたいな人生だったよ。
それが最近やっと懐中電灯を手に入れたり、鏡をもらったり、どこへでもいける切符をもらったような感じなんです。まだ暗い中にいる時もあるけど、青空が見えている。光が差す場所には草も生えます。鳥もいます。一人ではありません。
今は幸いなことに良い仕事にもありついて、チャンスをもらったり、「一角の人物になりたいでしょう」と唆されているけど、私がここまで来れたのは単純に「自分は何者でもない」ということを認めて受け入れたからなんだと思っている。
何者でもないよ。みんな宇宙の塵芥。
土から出て土に帰る。
期限付きのラブだから尊いよ。
何者でもない自分を、そのままでいいと思えるようになったから、もう何もいらないよ。今、結構しあわせですね。
これがなくなっちゃうのがこわいと思うくらいには。
おわり