読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

今夜、どこで寝る

旅と踊りと酒

プロのショーダンサー目線で見る「ユーリ!!! on ICE」の面白さ

普段、アニメをリアタイ視聴しないんだけど、好評なのを聞きつけてAmazonプライムビデオで「ユーリ!!! on ICE」を見はじめました。
アニメ好きの人もスケート好きの人も腐の人も感想を書きまくってると思うので、一つここはプロのショーダンサーとしての感想を綴ってみたいと思う。

 

もう100万人くらいの人が知ってると思うんですけどまずOPのアニメーションが超いいよね。音ハメバッチリな振り付けに表情が豊かな3人のパフォーマンスがすごく目を惹く。「〜you set my heart on fire !」ってところ、見てるだけで超気持ちいい。踊りたくなる。
彼らのトレーニング、ストレッチも非常に興味深い。あれだけ毎日走り込んで、筋トレをして、さらにバレエダンサーと同等もしくはそれ以上の柔軟性もなければいけない。フィギュアスケートに必要な筋肉量は尋常じゃないということを改めて思い知らされる。


私はポールダンスが専門でもう5年間、人前で毎日ショーをやっているけど、体の作り方は近いものがあるなと感じている。だからYOIを見た後は必ずストレッチと筋トレをする。したくなる。彼らのパフォーマンスにかける熱意が私を動かす。
フィギュアスケート同様、ポールダンスも競技人生は短いからだ。
曲を決め、フリを考え、技を磨き、身体を鍛えて、どんなに時間をかけて準備をしても、望む舞台に上がれなかったり、評価されなかったりする。勇利の「これが最後かもしれない」という焦りも、ユリオの「この体で居られる時間は限られている」という焦りも、痛いほどわかってしまう。肉体には限りがあり、いつまでも群衆に求められ続けるわけではなく、次々と若く美しいダンサーが生まれてくるからだ。まだ本編では語られていないがヴィクトルも、勇利とユリオ同様の焦燥感やある種の諦めを感じているのではないだろうか。


しかし、いや、だからこそパフォーマーの演技は輝く。もうこれが最後かもしれない、と心のどこかでいつも思っているからこそ、ろうそくの最後の瞬きのように、人々の心を強く打つ何かがある。
ショーパフォーマンスに重要な「感情表現」について言及されているのも良い。ダンスが上手い、というだけの人ならたくさんいるけど、ちゃんとストーリーがあって、それを全身で表現できて、みんなに伝えることのできるのが良いダンサーなんだ、という前提があることでダンサー目線で見ていると、感情移入しやすい。

 

これから二人のユーリがどうなっていくかも気になるけど、個人的にはヴィクトルの進退が一番の関心ごとかなあ。まだ踊れる、でも満足できない、と思っているなら競技としてのスケートはやめてしまうかな?王者としてのプライドがあって負け戦になるかもしれないならもうやーめよ、と思うのか、それでもスケートを愛してボロボロになるまで踊り続けたいと思うのか。まだイマイチ彼の気持ちが読めないので、先の展開がきになるところです。

おわり。