今夜、どこで寝る

旅と踊りと酒

何も決めない

私は結構な決めたがりです。
どれくらい決めたがりかというと、旅行に行ってる時に次の旅行の航空券を買うくらい、先のことを考えてしまいます。

やりたいことがたくさんあるし、でもその中から一つに選ぶなんてできない。
全部やりたい。何も決められない。決めたくない。
決めたいけど決められない!
って思っていて久しぶりにこの本を読んで、いいこと言うな〜!と思ったので引用します。

 

 

私の名前は、高城剛。住所不定、職業不明

私の名前は、高城剛。住所不定、職業不明

 

 

そもそも高城さんの生き様が好きなのかもしれない。
どこでも行って仕事して何でもやるって、最高でしょ。
ロールモデルを選ばなきゃいけないとしたら彼かもしれない。

で、この本の中で高城さんは
「これからは誰もが写真を撮って、誰もが小説を書いて、誰もが映画を作る時代になる」
「世の中全員がクリエイターになっていく」
「(自分は)写真も撮れば、原稿も書くし、監督やるし(以下略)」
という風に語っています。

 

もう何年も前になるけれど、友人と話していて、私があまりにもいろんなことをやっている様に辟易したのか「何か一つに絞ったほうがいいよ、このままじゃ何も身につかないんじゃない?」と言われたことがありました。
文章も書きたいしポールダンスもしたい、語学の勉強も続けるし旅行が好き。
写真も撮りたいし他のダンスもしてみたい。歌を歌ったり楽器を弾いたりもしてみたい。
そんな風にとりとめのない、ジャンルも限定されない興味の矛先をこれからも制限しようとは思わないし、何も決めないで全部やりたい。

 

幸いなことにこの現代社会では上に挙げた全部を「とりあえずしてみる」ことが可能です。
それは私にマルチな才能がある…とかそういう話ではなく、常に情報にアクセスする手段があり、いつでも学習を始められるプラットフォームが揃っているからに他なりません。
さらには誰しもが自分の創造したものを発信できる場所もある。
本当にいい時代に生まれたな〜と思います。

 

そういう観点から今後の展望を語るとすれば、
ポールダンスをやりつつエッセイや旅の記録を書きまくりたいし、それに写真を入れた本を電子書籍で出したり、詩も書きたいし、小説も書きたい、楽器を持って旅に出たい、4ヶ国語話せるようになりたい、行ったことのない国へ行きたい、民族舞踊とか習いたい、自転車かバイクでヨーロッパ縦断したい、となるととりあえず中免取らなきゃかな…


という感じで、もしこれら全部に肩書きをつけるとしたら


「ポールダンサー」「作家」「エッセイスト」「詩人」「写真家」「旅行家」「ミュージシャン」「舞踊家」「ライダー」

 

ってもうわけのわかんないことになりますよね。
すでにわけのわかんないことにはなってるんですけど。
肩書きは名乗ったもん勝ちだと思うし、名乗りたいやつ名乗ればいいと思うんですよね。
名乗ってたらそのうちそれが本当になると思います。


そういう意味では今私は何者でもない、ただの飲み屋のお姉ちゃん、ちょっとポールダンスができる人くらいの立ち位置なので、これから何でもいろんなこと決められるんだなあと思ったら非常に楽しみで仕方ない。
あ〜飲み屋のお姉ちゃん続けててよかった、人よりちょっと長めのモラトリアムだったけどいろんな可能性を見出せる時間をじっくり持てたことは本当に幸せ者だなと思います。

ちなみに写真を撮って文章を書いてそれをくっつけたものを作品として出したい、って思ったのは銀色夏生さんの影響がすごく大きいです。

 

あの空は夏の中 (角川文庫)

あの空は夏の中 (角川文庫)

 

 
私の家庭環境は結構ハードで、理由もなく殴られたりぶん投げられたり怒鳴られたりしていたのですが、幸いにも「教育」に関してはかなり充実していました。
母、義父ともに未就学の私に読み書きを教えてくれて、家の中にある本は何でも読みなさいというスタンスでした。
なので5歳くらいから本を読み始め、保育園にある絵本を総なめし、図書館に通いつめ、人様のお宅に行ったら誰とも話さずそのお家の本棚の本を延々読み続けるような子供でした。
食事のマナーや日常の作法に関してもかなり厳しかったので、その点だけはまあまあ感謝しています。

で、小学校一年生くらいの時に「あの空は夏の中」を読むに至りました。
子供だから恋とか愛とかはよくわかんないんですけど、言葉の使い方、区切り方、綺麗な流れにうっとりして何度も読み返しました。
大人になって改めて読んでもあ〜綺麗な文章だな、と思うし、
「言葉のリズム感」
「頭の中で読んだ時の美しい響き」
みたいなものはすごく自分の書き方に影響していると思う。
今は意識してできるだけ長い文章を書くように訓練しているけど、それとは別に銀色夏生さんの作品みたいな、短い文章と写真、みたいなのもすごく大好きで本当はもっと書きたいし、写真も撮りたい。

そう考えたら高城さんのように自分の名前が自分の肩書き、みたいなのが一番かっこいいと思う。唯一無二。
ブログ始める時にもうちょっとかっこいい名前にしとけばよかったな〜。
苗字でもつけようかな。
おわり。